残された2つの「お玉」愛の伝説

伊佐沢の久保桜

いさざわのくぼざくら

  • 状態:生存

  • 樹種:サクラ

  • 樹齢:推定1200年以上

  • 樹高:約16m

  • 幹周り:約9m

  • 保護・指定:国指定天然記念物

HISTORY

謂れ(いわれ)

坂上田村麻呂とこの地の豪族の娘、お玉との悲恋の伝説が伝わるエドヒガンザクラです。奥州征討のためにこの地を訪れた坂上田村麻呂は豪族である久保家に宿泊した際に、娘のお玉と結ばれます。しかし、戦が終わると田村麻呂は帰京せねばならなかったため、2人は離れることとなりました。その後、お玉は病気で亡くなり、再び東北に来てその事実を知った田村麻呂はひどく悲しみます。そして、せめてもの手向けとして、摂津国摩耶山の桜を取り寄せ、お玉の墓に手植えして墓標にしました。それが現在の桜であるといわれています。
また、戦国時代にこの地に住んでいた伊達の家臣である桑島将監(くわじましょうげん)が妻であるお玉とその子どもを亡くしたため、菩提(ぼだい)を弔い桜を植えたという伝説も残されています。
どちらの言い伝えも「お玉」が登場することから、別名「お玉桜」とも呼ばれており、江戸時代には枝の広がりが四反にも及んでいたことから、「四反桜(よんたんざくら)」の名でも親しまれてきました。国の天然記念物に指定されています。

写真:zorukis/PIXTA

ACCESS

アクセス

JR長井駅より車で10分。