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謂れ(いわれ)
有名な大宰府天満宮の飛梅伝説とともに語られており、道真を追いかけてやってきたという伝説がある松です。
道真が大切にしていた梅の木の他に、桜の木と松の木が京都にあり、梅の木は、道真を追って一夜で京都から大宰府までたどり着き、桜の木は、道真がいなくなってしまった悲しみで枯れてしまいました。一方、残された松の木は素知らぬ顔だったそうで、その様子に道真が「梅は飛び 桜は枯るる 世の中に 何とて松のつれなかるらむ(主人(道真)がいない悲しみで、梅は私の元へやってきて、桜は枯れてしまったというのに、どうして松は薄情なのだろう)」と詠ったといいます。すると、松は一夜のうちに飛びだし、現在の兵庫県神戸市あたりに降り立ちました。この伝説にちなみ、松が飛来した周辺の地を「飛松町」と呼ぶようになったといわれています。この飛松は、道真が去った後も残り大木に育ちました。そして長い間、紀淡海峡を渡る船人たちの目印になっていたといわれています。しかし、度重なる落雷の影響で、大正時代には枯死してしまったそうです。
現在その切株は、板宿八幡神社に奉納されています。
アクセス
山陽電車・神戸市営地下鉄「板宿駅」から徒歩15分。