2024.03.26
木を知る~木々(もくもく)ディクショナリー【けやき】
Moku Moku Dictionary
[けやき]ケヤキ / 欅
Japanese zelkova
ー:被子植物 Angiosperms
ー:真正双子葉類 Eudicots
ー:コア真正双子葉類 Core eudicots
ー:バラ類 Rosids
ー:真正バラ類 I Eurosids I
目:バラ目 Rosales
科:ニレ科 Ulmaceae
属:ケヤキ属 Zelkova
種:ケヤキ Z. serrata
古語で「すばらしい」木 公園や街路樹でお馴染みの落葉広葉樹
ケヤキはニレ科ケヤキ属の落葉高木で、樹高20~25m。大きなものでは、幹径が3m、樹高30〜50mほどになることもあります。「ケヤキ」の「ケヤ」には、古語で「すばらしい」という意味があり、「けやしの木」が転じたものだといわれています。
また、ケヤキは材質が硬く、摩耗に強く、心材が腐りにくいため、強靭な材「強木(つよき)」として知られており、かつて「槻(つき)」とも呼ばれました。
日本を代表的する広葉樹のひとつで、枝が扇状に大きく斜めに広がり、枝ぶりが整った独特の美しい樹形が好まれ、植栽や街路樹にも使われます。その耐用年数が800年~1000年といわれるほど非常に丈夫で、木目も美しい優れた建築材として価値が高く、大きな材は、古来よりお寺や神社、城砦建築に重要な柱材として利用されてきました。
しかし、伐採してから、乾燥し枯れるまでの間、左右に大きく反っていくので何年も寝かせないと材として使えず、特に大黒柱にケヤキの大木を使った場合、家を動かすほど反ることがあるので大工泣かせの木材ともいわれています。
樹型・木目が美しく、丈夫で寺社・城砦建築にも使われる。
ケヤキはニレ科ケヤキ属の落葉高木で、朝鮮半島、中国、台湾と日本に分布。日本では本州、四国、九州の山野に生え、温暖地では丘陵部から山地、寒冷地では平地まで自生しています。
その樹高は、20〜25m。大きなものでは幹径3m、樹高30〜50mほどになることもあります。樹皮は灰白色から灰褐色で、若木のうちは滑らかで横長の皮目があり、老木になるとモザイク状や鱗片状、あるいは大きく反り返って剥がれるなど、樹皮の剥がれ方が一様ではないため、幹の表面はまだら模様になります。
花は目立ちませんが、4〜5月ごろ、葉が出る前に本年枝に数個ずつ薄い黄緑色の花が咲きます。雌雄同株で雌雄異花。花後に長枝が伸び、本葉が出てきます。
ケヤキは材質が硬く、摩耗に強く、心材が腐朽しにくいため、強靭な材「強木(つよき)」として知られており、かつて「槻(つき)」とも呼ばれました。このことは、大阪府高槻市の地名の由来にもなっており、室町時代(1390年頃)、この地に大きな「槻」の木があり、その高さは約60mにもおよんだそう。その枝葉が昼間も暗いほど繁茂していたところから、地名も「高月」から「高槻」になったと伝えられています。
日本では代表的な広葉樹のひとつとして親しまれ、箒を逆さにしたように枝が扇状に大きく斜めに広がり、枝ぶりが整った独特の美しい樹形が好まれ、植栽や街路樹にも使われます。
また、ケヤキの耐用年数は800年~1000年といわれ、非常に丈夫で、建築材として優れ、木目も美しいため、大きな材は、古来よりお寺や神社、城砦を建築する際に重要な柱材として利用されてきました。
しかし、ケヤキが寺社建築に盛んに使われるようになったのは、縦引き鋸が使われ出した室町時代以降のこと。ヒノキやスギは縦に割って使うことができますが、ケヤキは硬く、割るのが困難だったためです。
京都東山にあり、その美しい姿と歴史的価値で知られる有名な『清水寺の舞台』は、78本のケヤキの柱によって支えられています。その柱は、「強木」ケヤキの特性を活かしていて、高さ約12m以上にもなり、美しい景観を演出するためだけでなく、その安定性と耐久性を確保するための重要な役割を果たしています。
ウイスキーの樽に使われることで有名なミズナラとともに、ケヤキは道管を塞ぐ「チロース」と呼ばれる物質が発達しており、水を通さないため、狂いが少なく湿気に強いのが特徴で、風雨や経年劣化にも耐えることができるため、長期間にわたり、舞台の支えとして機能し続けるというわけです。
さらに、高樹齢で大径になったケヤキには、しばしば、樹幹の外側にこぶ状の組織ができ、材の繊維の配列が不規則になることで、いろいろな形の「杢(もく)」が現れます。これは「玉杢(たまもく)」とよばれ、化粧的な価値が高まり、装飾材としても珍重されます。
ケヤキの心材は、美しい赤褐色で淡色の辺材とのバランスが独特の風合いを醸し出し、家具、臼、杵、電柱、腕木、太鼓の胴、器具、欄間、彫刻材、椀物など様々な用途に用いられています。
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