2023.08.25
「#ふるさとの名木」フォトコンテスト 受賞作品WEB展覧会
去る2023年6月30日までInstagram( @kodamakko_meiboku&@kodamatko )で募集させて頂いた、「#ふるさとの名木 フォトコンテスト」にたくさんのご応募ありがとうございました。
みなさま一人ひとりの、ふるさとの木の伝承や思い出とともに、日本全国の名木の写真がたくさん集まりました。
どの作品も素晴らしく、選考に大変悩みましたが、受賞作品が決定いたしましたので、誌上展覧会でご紹介いたします。
(受賞された皆さまのお名前表記はご応募時の登録名となっています)
目次
龍が寝る 樹齢750年の臥龍の藤
(千葉県銚子市/妙福寺)
@sanninmusukono_mama さんのふるさとの名木
「千葉県銚子市の妙福寺境内にある野田藤は、樹齢750年と言われ、根元が龍の寝ている姿に似ているところから"臥龍の藤"と呼ばれています。
妙福寺がこの地に法城を築いた頃、京都御所内に植えられていたこの藤を、京都から川下りで大阪湾に運び、船便で銚子へ廻航して移植してきたものだそうです。
今年は藤の開花も早く、私が訪れた際にはほぼ満開となっていて、境内は藤の甘い芳香で包まれていました。
宵の明星と藤の花が美しい共演をしていました。ぜひ一度臥龍の藤に会いに行ってみてください。」
葛城一言主神社御神木 乳銀杏
(奈良県御所市/葛城一言主神社)
@norimura.norisanさんのふるさとの名木
「樹齢1200年の古木。
支え棒で守られ、崇められている。
気根が垂れており、子授かり、お乳がよく出ると信仰を集めている。
永い年月、沢山の願いを受け止めてきた神聖な樹。
葉がこぶりなのが気になる」
どんな願い事でも一言だけ聞いてくれる神様として「いちごんさん」とも呼ばれる葛城一言主神社には、推定樹齢1200年の御神木、大イチョウの古木があり、「宿り木」または「乳イチョウ」と呼ばれています。イチョウの古木にできる気根(きこん)「乳(にゅう)」が母親の乳房のように垂れ下がる姿からか、健康な子供を授かれますように、母乳が良く出ますようにとこの大イチョウに願う、親たちから信仰を得ているそうです。(編集部)
引手力命神社の御神木 一名夫婦柏槇(ビャクシン)
(静岡県沼津市/引手力命(ひきてちからのみこと)神社)
@jmj_jpさんのふるさとの名木
「大瀬神社ともいわれる引手力命神社が鎮座する沼津市琵琶島には130本以上の柏槇がありますがその中で随一を誇る樹齢1500年以上、幹周り7mの柏槇が大瀬神社の御神木です。
こちらの琵琶島は飛鳥時代に発生した白鳳大地震の際に突然隆起してできた島です。
琵琶島に柏槇が自然に群生していることは全国的に稀なことからこの島一帯の柏槇が国の天然記念物に指定されています。
琵琶島の遊歩道の柏槇が群生する様はまるで異世界に迷い込んだかのようで、ぜひおすすめしたいスポットの一つです。」
毎秋冬の楽しみ 別府公園のさざんか
(大分県別府市/別府公園)
@eriinocciさんのふるさとの名木
「毎年恒例のさざんか。今年は晴れの日に行けた!」
秋から冬にかけ、11月下旬~2月下旬ごろに咲くさざんかが美しい別府公園。別府観光の父と言われる「油屋 熊八」の記念碑が公園の西門付近にあり、毎年11月1日に碑前祭が開かれます。
1906(明治39)年、梨本宮守正王の御賜金により、現在の別府公園等一帯に松の苗35,000本を植樹されたものが、戦後、米軍の駐屯地から自衛隊駐屯地を経て別府公園としての供用を開始。この貴重な松林が保全され、今でも別府公園内には650本以上の松があり、市街地にこれだけ松林が残存している箇所は珍しいといえます。別府公園では、春のソメイヨシノも有名で、ミツバツツジや藤、ビオラ、チューリップなども。冬にはツバキ(12月中旬~2月下旬)も見られるそうです。(編集部)
推定樹齢1600年 蒲生の大楠
(鹿児島県姶良市/蒲生八幡神社)
@hirosakimisa_jewelrytrunkさんのふるさとの名木
「日本一の巨樹×鹿児島ココドコ!?シリーズ💫鹿児島県姶良市の蒲生八幡神社境内にそびえ立つ「蒲生の大楠」とにかく大きい!😳✨🌳樹齢はなんと約1,600年!根周り33.5m、目通り幹囲24.22m、高さ約30mと、日本で一番大きな楠です✨👍😆」
環境庁が1988(昭和63)年に実施した巨樹・巨木林調査で正真正銘、日本一の楠に認定されたのがこの蒲生八幡神社境内にそびえ立つ大楠。 樹齢千年を超える堂々たる老木で、蒲生八幡神社が建立された1123(保安4)年にはすでに大木であったと伝えられています。樹根部分に大きな空洞がありますが、枝振りや力強い根周りの迫力が見事です。(編集部)
広島城の被爆樹木ユーカリ
(広島県広島市/広島城)
@eon6371068さんのふるさとの名木
「爆心地からわずか740mの場所にあるこちらの樹木、被爆した直後は黒こげになってしまったそうですが、現在はこんなにも青々とした葉を生い茂らせて風にゆらゆら揺れる姿は力強く圧巻です。」
原爆と戦争の悲惨さを描いた、「はだしのゲン」の作者として有名な漫画家・中沢啓治さんの作品、「ユーカリの木の下で」の題材となったのが、この広島城二の丸跡に立つ、爆心地から740mで被爆したユーカリ。被爆樹木の中で、生き残っているユーカリはこの木だけで、黒こげになった被爆直後の写真が残されています。1971(昭和46)年の台風により、幹が途中で折れましたが、現在も再び芽を吹き、成長を続けています。(編集部)
初めましての親子の木
(北海道富良野市/美瑛町)
@gan.iwaiwaさんのふるさとの名木
「今回は親子の木にも寄ってみました。左右の木が親で真ん中の木が子供のように並んで見えるからこの名前が付けられたのですね。行ってみて納得でした。」
人気のフォトスポット、北海道・富良野市美瑛町にある「親子の木」は、3本のカシワの木で、真ん中の小さい木を子供に例え、両端の親と手をつないで親子のように見えることから名付けられたそうです。特に雪景色の中にポツンと3本の木だけが並んでいるのは絶景のひとつ。畑(もちろん立ち入り禁止)の中にあるので、丘のふもとの車道からマナーを守って見学すること。駐車場はありません。少し離れたところに「姑さんの木」というのもあります。(編集部)
栗林公園 根上がり五葉松
(香川県高松市/栗林公園)
@wasen_doism_さんのふるさとの名木
「根上り五葉松」は、讃岐国高松藩9代藩主・松平頼恕が参勤交代で江戸参府の際、11代将軍・徳川家斉に賜った盆栽が成長したと伝えられる巨木です。樹高8m、幹周り3.5mという五葉松の巨木で、松が多い栗林公園でも五葉松はこの1本だけ。本来が盆栽で、水辺で根を覆っていた土砂が流出し、根が土よりも1m以上も上がった状態になったので根上り五葉松の名があります。」
松平頼恕が江戸で徳川家斉から五葉松の盆栽を賜ったのが1833(天保4)年なので、この根上がり五葉松は推定樹齢200年近く。隣接する「掬月亭」(大茶屋)で一服のお茶を愉しんでみては。(編集部)
高縄寺の千手観音由来か?神秘的な千手杉
(愛媛県松山市/高縄山)
@kubriderさんのふるさとの名木
「愛媛県松山市高縄山。霧の『千手杉』。由来は千手観音に似てることからか。
隣りの高縄寺に千手観音像があることから、関係があるかも。」
松山市高縄山の指定天然記念物「千手杉」は、主幹下部から上部まで出ている多数の大枝が、上部を除きその大多数は主幹に寄り沿うように直立状または斜め上に伸びており、その名の通り、まるで千手のよう。近くの高縄寺の本尊「十一面千手観音像」にも似て、スギの巨樹では珍しい樹形で、大変貴重なものです。(編集部)
水鏡に映るライトアップ 一反田地の山桜
(広島県安芸郡/熊野町)
@kirarakaiさんのふるさとの名木
「『夜まで待って、本当に、よかった。良い写真が撮れ、夜遅くまで時間も忘れ楽しく過ごせた。』 原田様ご夫婦から素敵なお写真を熊野町のために寄贈していただきました事、心から、感謝申し上げます。撮影は、22:40頃にまでおよんだそうです。この山桜が、ご夫婦の思い出に加えられたこと(勝手に思い込んでる)幸せに思います。来年も、おまちしています。(NPO法人きらら会)」
ご応募下さった広島県安芸郡熊野町のNPO法人きらら会は、熊野町及びその周辺の人々に対し、社会福祉推進に関する諸事業を行い、活動されています。(編集部)
県下最大 産湯川のアコウ
(和歌山県日高郡日高町/産湯)
@banco0416さんのふるさとの名木
「天然記念物『産湯の七ツ井』のアコウから、川沿いに下ると河口付近で県下最大のアコウと出会うことが出来ます。対岸から観ると比井地区や周辺のアコウと比較しても圧倒的で幹周11.12m、樹高12mの巨木です。江戸時代の「紀伊国名所図会」によれば、武内宿禰が誉田皇子を守護し、この地に来訪の際、ここで井泉を汲んで産湯に奉った。以来、この村を産湯というようになったとのこと。」
日高地方では大正時代、津波から町を守るため護岸対策としてアコウの木を植えたそうです。アコウの木は、他の木に巻きつき気根を伸ばして成長するとか。(編集部)
推定樹齢330年、樹高17mのわに塚のエドヒガンザクラ
(山梨県韮崎市/神山町)
@_takatsugu_さんのふるさとの名木
「#japan #yamanashi #山梨 #わに塚の桜」
「わに塚」。この名前の由来は、塚の形状が鰐口に似ているからとの説。日本武尊の王子・武田王の墓だから王仁塚であるという説。王仁(わに)族が住んでいた所なので王仁塚である。など、諸説あります。そのわに塚に推定樹齢330年、幹周り3.6メートル、樹高17メートルもある見事な1本のエドヒガンザクラが花を咲かせています。郵政省「さくらメール」のポスターやテレビドラマのタイトルバックにも起用され、晴れた日には八ヶ岳が一緒に見られるという絶景スポット。満開時にはライトアップされ、幻想的な夜桜も楽しめます。(編集部)
頭上を覆い尽くす鮮やかな紅葉
(福岡県/糸島市雷山)
@ke._.ta1101さんのふるさとの名木
「雷山千如寺大悲王院の紅葉見頃でした。」
福岡県糸島市雷山の中腹にある雷山千如寺大悲王院。178(第13代成務天皇48)年、雷山の地主神である雷大権現の招きで渡来した、天竺霊鷲山の僧、清賀上人の開創と伝えられ、標高が高く、夏場でもひんやりと涼しい空気が漂う、由緒ある寺院です。紅葉で名高い雷山千如寺ですが、福岡県の天然記念物でもある樹齢約400年の大楓は美しい砂紋の和庭園の中にあり、福岡藩6代藩主・黒田継高(くろだつぐたか)が、千如寺開山記念に植樹したと伝えられ、その美しさが際立ちます。大楓以外にも200本以上のモミジの紅葉が楽しめる庭園があり、糸島屈指の紅葉スポットとなっています。(編集部)
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