2023.08.25
弘法杉(滋賀県湖南市) ~空海(弘法大師)が食事した杉の箸が大木に!?
名木伝承データベース / 基本情報
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名称:弘法杉
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樹種:スギ
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状態:生存
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樹齢:750年(伝)
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樹高:43m
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幹周り:6.3m
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保護・指定:甲西町指定天然記念物
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所在地:滋賀県湖南市吉永292
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空海(弘法大師)が食事した杉の箸が大木になった!?
大沙川の堤上にたたずむ「弘法杉」。 伝説によると、もともとは2本並んで立っていたようですが、江戸時代、安永2年に洪水で堤防が決壊し、1本は倒れてしまったのだとか。
名前の通り、空海(弘法大師)ゆかりの名木であり、空海がこの地を通過した際に植えたとも、食事後に杉のお箸を地面に刺したことで根付いたのともいわれています。この杉の下には祠(ほこら)があり、人々の信仰の対象であったことが伺えます。
弘法大師所縁の杉の箸で食事をすれば右利きに!?
そんな「弘法杉」にまつわる伝説として、この地方の子供たちで左手で箸を持ち食事するものは、「この杉の木の枝で箸を作り、それで食事をさせると自然と右手で食事をするようになる」というお話があり、そのため、この杉の木の下の方の枝はたいてい伐り取られていたそうです。
お隣の甲賀市の伊賀町にも弘法大師の伝説があります。空海が真言密教の聖地を求めて諸国を巡礼し、多羅尾の里へおもむいた際、旅人のためにと井戸を掘ったのだとか。その井戸は不思議なことに、どんな日照りでも枯れることがなく、人々ののどをうるおし、たいそう感謝されたというのです。そしてその後、この井戸は旅人や村の人たちから、「弘法さんの井戸」と名づけられたようです。
弘法大師がいかに人々に親しまれ、尊敬を集めていたのか、伺い知れるエピソードですね。
名木への道MAP
所在地: 滋賀県湖南市吉永292
JR草津線「 三雲」 下車徒歩 25分。名神栗東ICから国道1号走行
「吉永」の信号を右折、旧東海道側を右折してすぐ
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